2024ドラフト前企画、現有戦力と5年後のスタメンを見比べ補強ポイントを簡単に洗い出そう~東京ヤクルトスワローズ編

何はともあれ野球推しです。

 シーズンも半分が終わりチームの現状も良く見えるようになってきましたね。ドラフトまで3ヶ月を切ったのでそろそろ各チームの戦力分析を簡単にしておきたいです。

 

 今回はドラフト前企画ということで、各チームの現在のスタメンと5年後のスタメンをまとめて個人的な見解で5段階に分けて評価することで、各チームの補強ポイントを見てみようという企画です。

 

 

 5年後のスタメンを予想することで未来に向けてどこのポジションが薄いのかわかると思います。

 

 簡易ではありますが、野手陣の補強ポイントをサラッとまとめるにはちょうどいいかなと思います。

 ドラフト直前にはもう少し詳細な分析をやりたいです。

 

 

今回は連覇から一転苦しむ東京ヤクルトスワローズです。

 

評価の基準

A:現在(他球団に比べて大きな長所)、将来(確実に計算できる)

B:現在(他球団に比べて少し長所)、将来(ある程度計算できる)

C:現在(他球団に比べて平均くらい)、将来(計算できるかできないか半々)

D:現在(他球団に比べて少し短所)、将来(どちらかというと計算できない)

E:現在(他球団に比べてかなり短所)、将来(かなり不透明)

 

成績の略称

試(そのポジションでの試合数)、率(打率)、安(安打)、本(本塁打

打(打点)、得(得点)、盗(盗塁)、O(OPS

※外野手はレフト、センター、ライトと分けての試合数が乗っていないので外野手としての試合数を記載

 

 

 

 

捕手

2024年(7/16現在) D(他球団に比べて少し長所)

中村 悠平(34歳)試63、率228、安42、本0、打17、得10、盗0、O578
松本 直樹(30歳)試26、率288、安19、本1、打6、得3、盗1、O703
西田 明央(32歳)試8、率077、安1、本0、打1、得0、盗0、O210

 昨年は正捕手の中村選手と若手の内山選手、古賀選手の3人で主に回していましたが、今年は内山選手、古賀選手の2人がケガで離脱しており中村選手への負担が増えています。その中村選手もコンディション面に不安があり前年から打撃成績を大きく下げています。単純に捕手の母数が足りていなく、一時期二軍の捕手は育成から支配下昇格したばかりの橋本選手1人だけとなっていた時期もありました。松本選手が一軍でやれるところを見せているのはポジティブ要素ですが、中村選手の負担を減らせる捕手の追加が急務です。

 

 

2029年(5年後) B(ある程度計算できる)

本命:内山 壮真(27歳)
対抗:古賀 優大(31歳)、鈴木 叶(24歳)
候補:中村 悠平(39歳)、松本 直樹(35歳)、西田 明央(37歳)、橋本 星哉(28歳)、中川 拓真(26歳)

 5年後は正捕手の中村選手が39歳となり年齢的に衰えが来ていると予想されますが、内山選手が27歳、古賀選手が31歳、鈴木選手が24歳となっておりこの3人が主戦を張っているのが理想ですね。特に内山選手、鈴木選手は打力があるのでリーグ屈指の捕手に成長している可能性があります。期待値としては鈴木選手が一番高いですかね。

 ここに今季戦力化している松本選手や支配下昇格を果たした橋本選手が控える形です。

 

 

 

一塁手

2024年(7/16現在) B(他球団に比べて少し長所)

オスナ(31歳)試83、率244、安77、本10、打42、得31、盗0、O689
村上 宗隆(24歳)試8、率234、安68、本15、打39、得47、盗4、O788

 ファーストはオスナ選手がほぼ固定で守っていますね。守備も上手いですし、今季は勝負強い打撃でチーム1位の打点を挙げています。打撃成績は前年から下げていますが、今年の投高打低を見る限りこれくらいは許容範囲だと思います。特に大きな離脱なく出続けられるのも魅力ですね。

 オスナ選手の他には村上選手が試合途中にサードからファーストに回ることもあります。もしオスナ選手が離脱した時は村上選手がファーストに入り代役選手がサードに入るようになると思います。

 

 

5年後  D(どちらかというと計算できない)

本命:オスナ(36歳)
対抗:北村 恵吾(28歳)、山田 哲人(37歳)
候補:増田 珠(30歳)、宮本 丈(34歳)

 5年後は正一塁手のオスナ選手が36歳となり衰えが来てもおかしくない時期です。また、オスナ選手は外国人選手ですのでこの5年の間に退団などがあってもおかしくないですね。

 そうなると若手の一番手は北村選手になると思います。二軍では10本塁打と持ち前のパワーを見せられていますね。二軍では三ツ俣選手が30試合とファーストでの起用が一番多い選手ですが、宮本選手も含めユーティリティーの選手ですのでスタメンでは厳しいかなと思います。

 また、セカンドの山田選手がコンバートされる可能性もありそうですね。どちらにせよ二軍に目ぼしい若手が少ないのでプロスペクトを入れたいところです。

 

 

 

二塁手

2024年(7/16現在) D(他球団に比べて少し短所) 

山田 哲人(32歳)試49、率198、安33、本6、打19、得13、盗0、O610
武岡 龍世(23歳)試51、率210、安22、本3、打9、得14、盗1、O583
北村 拓己(24歳)試12、率161、安5、本1、打4、得2、盗2、O540

 セカンドは本来ならば山田選手を固定したいですが、近年中々調子が上がらず苦しんでいます。今年も打率2割前後と年齢による衰えなのでしょうか、もの足りない成績となっています。ただ、二番手の武岡選手が伸びてきており、一軍で戦力となるところまで来ています。打力のある北村選手もいますし近々世代交代を迎えそうです。

 

 

2028年(5年後) D(どちらかというと計算できない)

本命:武岡 龍世(27歳)
対抗:山田 哲人(37歳)、小森 航大郎(26歳)
候補:赤羽 由紘(29歳)、宮本 丈(34歳)、北村 拓己(29歳)、伊藤 琉偉(26歳)

 5年後は山田選手が3歳となりセカンドを守れるか微妙なので、若手で売り出し中の武岡選手を本命にしました。段々と一軍で力を出せるようになってきましたし、5年後にはレギュラーに定着して欲しい選手です。

 二軍では小森選手が44試合、伊藤選手が18試合、増田選手が16試合守っていますが、伊藤選手は他ポジションを守ってほしいのでレギュラー候補としたら小森選手かなと思います。二軍で年々成績を上げていて2,3年後には一軍で戦力となっていそうです。

 ただ、純粋なセカンドは武岡選手、小森選手くらいなので母数自体が少なく追加があってもいいと思います。

 

 

三塁手

2024年(7/16現在) B(他球団に比べて長所)

村上 宗隆(24歳)試82、率234、安68、本15、打39、得47、盗4、O788
北村 拓己(24歳)試15、率161、安5、本1、打4、得2、盗2、O540

 サードは史上最年少三冠王である村上選手がいるのでここは安泰かと思われましたが、ここ2年続け成績を下げており不安要素ですね。早めのメジャー挑戦意思の表明が悪い方向にいっているのか、各球団の徹底マークにあった影響もあるのか今年は大分物足りない成績となっています。村上選手の不振がチームの順位にも影響を与えていますね。対抗馬として北村選手も控えていますが、村上選手と比べられるのはかわいそうなので何とか村上選手に復活して欲しいです。

 

 

2028年(5年後) E(かなり不透明)

本命:北村 恵吾(29歳)
対抗:西村 瑠伊斗(25歳)、山田 哲人(37歳)
候補:赤羽 由紘(28歳)、髙野 颯太(24歳)、村上 宗隆(28歳)

 5年後はかなり不透明ですね。村上選手のメジャー志向が強いのでとりあえず省いて考えました。

 そうなると、今季一軍でもある程度出場機会のある北村選手が本命です。二軍ではやることがないですし、打力でプラスをだせる選手です。セカンドも守れるほどの守備力も持っていますね。二軍では高卒2年目の西村選手が最多の54試合に出場しており対抗に挙げました。山田選手がコンバートしている可能性もありますね。

 村上選手がいるうちにある程度目途を立てておきたいところです。

 

 

 

遊撃手

2024年(7/16現在) A(他球団に比べてかなり長所)

長岡 秀樹(22歳)試83、率269、安83、本3、打31、得28、盗2、O660
武岡 龍世(23歳)試2、率210、安22、本3、打9、得14、盗1、O583

 ショートは高卒5年目の長岡選手が固定されており、今季は打撃でプラスを出していますね。上位打線を担うことも増えていますし、今季の投高打低を考えるとショートではかなりの打撃成績だと思います。守備の安定感も年々増していますし、ケガも少ないので完全にレギュラーとして一本立ちしました。

 

 

2028年(5年後) A(確実に計算できる)

本命:長岡 秀樹(27歳)
対抗:武岡 龍世(28歳)
候補:伊藤 琉偉(26歳)赤羽 由紘(28歳)、小森 航大郎(25歳)

 5年後はレギュラーの長岡選手が27歳でバリバリの年齢ですね。同級生の武岡選手もいますし、この2人がいれば安泰です。ここに今年からルーキーの伊藤選手も加入しているので母数も足りていると思います。

 

 

 

外野手

2024年(7/16現在) 

サンタナ(32歳)試70、率315、安82、本11、打42、得33、盗1、O910
丸山 和郁(25歳)試66、率261、安49、本0、打8、得23、盗4、O633
西川 遥輝(32歳)試62、率235、安50、本1、打19、得29、盗5、O622
塩見 泰隆(31歳)試28、率267、安27、本3、打8、得15、盗3、O722
青木 宣親(41歳)試19、率196、安18、本0、打9、得6、盗0、O486
宮本 丈(29歳)試12、率388、安19、本0、打1、得6、盗1、O842
山崎 晃大朗(31歳)試20、率077、安2、本0、打1、得4、盗1、O249
岩田 幸宏(26歳)試24、率083、安2、本0、打0、得4、盗3、O203

 外野手は各ポジションの出場試合数の内訳がなかったのでまとめて載せました。詳細な内訳はわかりませんが、感覚でレフト、センター、ライトを振り分けたいと思います。

 

 

 

左翼手

2024年(7/16現在)  A(他球団に比べてかなり長所)

サンタナ(32歳)試70、率315、安82、本11、打42、得33、盗1、O910
宮本 丈(29歳)試12、率388、安19、本0、打1、得6、盗1、O842
濱田 太貴(23歳)試12、率080、安1、本0、打1、得0、盗0、O195
青木 宣親(41歳)試19、率196、安18、本0、打9、得6、盗0、O486

 レフトはサンタナ選手が完全に固定されています。今季の投高打低の中前年よりも打撃成績を上げるのは素晴らしいですね。他球団にとって驚異となる存在です。ただ、ケガしやすいのがたまにキズで、7/16現在もケガで離脱しています。代役として出場している宮本選手も好調を維持していますが、サンタナ選手が復活することが望ましいです。

 

 

2028年(5年後) C(計算できるかできないか半々)

本命:塩見 泰隆(36歳)
対抗:澤井 廉(29歳)、サンタナ(37歳)
候補:濱田 太貴(28歳)、山崎 晃大朗(36歳)、内山 壮真(27歳)、太田 賢吾(32歳)、増田 珠(30歳)

 5年後はサンタナ選手が37歳となっており流石に衰えていることが予想されます。新たに複数年契約を結んだため後3年は在籍するとはいえ外国人選手ですので退団してしまう可能性もありますね。

 そうなると、コンディション面に不安を抱える塩見選手を体の負担も考えてレフトで起用するのが一番可能性が高いかなと思います。若手にも濱田選手、澤井選手、内山選手と打力が長所の選手が控えていますね。

 実際は若手の中から台頭してきて欲しいです。

 

 

 

中堅手

2023年(7/16現在) C(他球団に比べて平均的)

西川 遥輝(32歳)試62、率235、安50、本1、打19、得29、盗5、O622
塩見 泰隆(31歳)試28、率267、安27、本3、打8、得15、盗3、O722
丸山 和郁(25歳)試66、率261、安49、本0、打8、得23、盗4、O633
岩田 幸宏(26歳)試24、率083、安2、本0、打0、得4、盗3、O203

 センターは主力の塩見選手が万全であれば長所となるポジションですが、今シーズンはケガで出場数が伸びてきません。ここ2年はケガで出場が少なく計算に入れることが難しいです。

 ただ、代役として入る西川選手が今季は戦力となっていて上位打線での奮闘が続いています。センターを守れる丸山選手も好調を維持していますし、このポジションの層も厚くなってきたように感じます。西川選手がスタメンの時は今季支配下昇格を果たした岩田選手や中堅の山崎選手が守備固めに入る場面もあります。

 塩見選手の状態次第で補強の有無が変わってきます。

 

 

2029年(5年後) C(計算できるかできないか半々)

本命:丸山 和郁(29歳)
対抗:並木 秀尊(30歳)、塩見 泰隆(36歳)
候補:濱田 太貴(28歳)、赤羽 由紘(29歳)、岩田 幸宏(32歳)

 5年後は塩見選手が35歳となりセンターを守る選手としてはギリギリの年齢になってきます。他ポジションへのコンバートも十分考えられますね。

 そうなると、今季台頭している丸山選手が本命かなと思います。昨年いい時期もあった並木選手も控えており、基本的にはこの2人で争う形になるかなと思います。濱田選手もセンターを守れますが、守備力的にも両翼の方がいいのかなと思います。

 候補自体は少ないので追加があってもいいと思います。

 

 

 

右翼手

2023年(7/16現在) C(他球団に比べ平均的)

丸山 和郁(25歳)試66、率261、安49、本0、打8、得23、盗4、O633
西川 遥輝(32歳)試62、率235、安50、本1、打19、得29、盗5、O622
濱田 太貴(23歳)試12、率080、安1、本0、打1、得0、盗0、O195

 ライトは昨年までサンタナ選手が守っていましたが、今年はライトに回っており代わりに守備力、走力に定評のある丸山選手が台頭しています。今季は打撃面でも成長を見せておりレギュラーとして固定されていますね。丸山選手がセンターを守る時は濱田選手だったり、増田選手だったり調子のいい選手が任されています。丸山選手の活躍で他球団とはそれほど差がついていません。

 

 

2028年(5年後) E(かなり不透明)

本命:濱田 太貴(28歳)
対抗:澤井 廉(29歳)、並木 秀尊(30歳)、塩見 泰隆(36歳)
候補:内山 壮真(26歳)赤羽 由紘(28歳)、西村 瑠伊斗(24歳)

 5年後は正直わからないですね。現在レギュラーも丸山選手はセンターで起用される可能性が高く他の候補者を立てたいです。二軍で長打力を見せている澤井選手や若手有望株の濱田選手、足に定評のある並木選手などの候補は控えています。塩見選手がコンバートしている可能性もありますね。

 ただ、状況としては不透明なので追加は欲しいです。

 

 

各ポジション評価

     現状   5年後
捕手   D     B
一塁手  B     D
二塁手  D     D     
三塁手  B     E
遊撃手  A     A
左翼手  A     C
中堅手  C     C
右翼手  C     E

 

5年後のスタメン(予想)

       丸山

塩見            濱田

    長岡    武岡

 北村          オスナ

       内山

 

 

まとめ

 現状はレギュラーがある程度固定されていますが、セカンドと捕手が他球団と比べて劣っているポジションです。どちらも主力である山田選手、中村選手がいますが今季は中々調子が上っていない影響があります。

 また、将来的にはサードと外野も不透明な部分が多いので追加は欲しいところです。

 ただ、ヤクルトの最大の弱点は投手なので上位の枠は1つ以上は投手に割くはずです。