何はともあれ野球推しです。
野球界の一大イベントであるドラフト会議が終わりましたね。
指名された皆さんおめでとうございます!!
今回指名されなかった皆さんもこの経験を糧に次のステップで健闘を祈ります。
さて、今回は各球団のドラフトの寸評を簡単にまとめたいと思います。ドラフトはこれからプロ入りする選手の門出を祝うものであり、各球団が補強ポイントをどのように考えているか確認する場だと思います。そのため、ドラフトに甲乙や点数をつけるような評価は致しません。各球団がこのドラフトをどうとらえていたのか、どこを補強ポイントと捉えていたか見ていきたいと思います。
阪神
1位 下村 海翔 (青学大) 投
2位 椎葉 剛 (四国IL徳島) 投
3位 山田 脩也 (仙台育英高) 内
4位 百崎 蒼生 (東海大熊本星翔高) 内
5位 石黒 佑弥 (JR西日本) 投
6位 津田 淳哉 (大経大) 投
指名終了
育成1位 松原 快 (NLB富山) 投
育成2位 福島 圭音(白鷗大) 外
指名終了
阪神は即戦力投手である下村選手を単独で指名しました。早くから一軍で戦力となれそうな下村選手を狙い通り一本釣りできたのは、ドラフト戦略としてもやりやすかったと思います。
2位で最速159㎞右腕の椎葉選手で完成度は正直わかりませんがストレートの球威はありそうですし、リリーフであれば一軍の戦力になると思います。
3位、4位で二遊間候補の高卒選手を立て続けに指名しました。今オフに北条選手、山本選手と2人の右打ち内野手を放出していたので追加が必要だと判断したのでしょう。現状の二遊間はある程度固定されているので高卒選手でじっくり育てたいのだと思います。
5位、6位で即戦力期待の投手を指名。ちなみに石黒選手は大卒選手と学年は一緒です。今シーズン、一軍、二軍問わずフル回転していた中継ぎ陣ですが、層が薄いということはありませんが二軍から上げてくる選手に苦労したりということがありました。二軍のイニングイーターとなっていた二保選手をしたことである程度補強は必要だと思っていました。
育成は将来性の高い投手と3拍子揃った外野手。特に阪神は育成選手の支配下昇格する確率が高い球団なのでアピールして欲しいです。
計算通り1位で先発ができる下村選手を一本釣り、投手は中継ぎで即戦力期待の投手を中心に、野手は薄くなった二遊間の右打ち選手と意図のわかりやすい指名でした。後は指名された選手の活躍次第です。
オリックス
1位 横山 聖哉 (上田西高) 内
2位 河内 康介 (聖カタリナ学園高) 投
3位 東松 快征 (享栄高) 投
4位 堀 柊那 (報徳学園高) 捕
5位 高島 泰都 (王子) 投
6位 古田島 成龍(日本通運) 投
7位 権田 琉成 (TDK) 投
指名終了
育成1位 寿賀 弘都 (英明高) 投
育成2位 大江 海透 (KAL北九州下関) 投
育成3位 宮国 凌空 (東邦高) 投
育成4位 芦田 丈飛 (BC埼玉) 投
育成5位 河野 聡太 (四国IL愛媛) 内
指名終了
オリックスは上位で将来性の高い素材型の高卒選手を確保し、下位で即戦力期待の社会人投手とらしさ前回の指名でしたね。
高卒選手は野手はアスリート型の選手、投手は球威のある馬力型の選手を指名しました。
社会人投手も先発型の高島選手、中継ぎ型の古田島選手、権田選手とタイプを分けた指名でした。
下位でもワンチャンスで即戦力としても期待できる独立リーグの選手と時間をかけて育成していく高卒の選手と分かれています。高卒選手は完成度の高い選手なのでオリックスの育成で球威が上がれば面白そうです。
全体的にスカウト陣が目指している「体の強い選手」の指名が出来たと思います。
広島
1位 常広 羽也斗 (青学大) 投
2位 高 太一 (大商大) 投
3位 滝田 一希 (星槎道都大) 投
4位 仲田 侑仁 (沖縄尚学高) 内
5位 赤塚 健利 (中京学院大) 投
指名終了
育成1位 杉田 健 (日大国際関係学部) 投
育成2位 佐藤 啓介 (静岡大) 内
育成3位 杉原 望来 (京都国際高) 投
指名終了
1位で競合の末に常廣選手を獲得しましたが、その後2位で高選手、3位で滝田選手と即戦力となりそうな左投手を立て続けに指名。
4位以降でも将来性の高い2選手を確保し文句なしのドラフトだったと思います。
外野手の追加がなかったのは西川選手のFAの目途が立っているのか、既存の戦力で十分賄えると考えているのだと思います。
1位、2位、3位の即戦力としての期待感はかなりのものですね。
ロッテ
1位 ×度会 隆輝 (ENEOS) 外
1位 ×草加 勝 (亜大) 投
1位 ×細野 晴希 (東洋大) 投
1位 上田 希由翔 (明大) 内
2位 大谷 輝龍 (NLB富山) 投
3位 木村 優人 (霞ヶ浦高) 投
4位 早坂 響 (幕張総合高) 投
5位 寺地 隆成 (明徳義塾高) 捕
指名終了
育成1位 武内 涼太 (星稜高) 投
育成2位 松石 信八 (藤蔭高) 投
育成3位 高野 光海 (NLB富山) 外
育成4位 藤田 和樹 (延岡学園高) 外
育成5位 富山 紘之進 (会津北嶺高) 捕
指名終了
1位を3回外したものの大学生No1打者の上田選手を指名できとりあえず安堵しました。それ以降は将来性の高い選手の指名が優先されましたね。近年のロッテでは珍しい指名だと思います。
1位で上田選手が獲れことで野手の方はもう大丈夫となったのかもしれませんね。
育成でも高卒選手の指名が多かったです。
ロッテもフロントの方針が変わっているのかもしれませんね。
DeNA
1位 度会 隆輝 (ENEOS) 外
2位 松本 凌人 (名城大) 投
3位 武田 陸玖 (山形中央高) 投
4位 石上 泰輝 (東洋大) 内
5位 石田 裕太郎 (中大) 投
6位 井上 絢登 (四国IL徳島) 外
指名終了
育成1位 高見沢 郁魅 (敦賀気比高) 内
育成2位 清水 麻成 (樹徳高) 投
育成3位 小笠原 蒼 (京都翔英高) 内
育成4位 庄司 陽斗 (青森大) 投
育成5位 近藤 大雅 専大北上高 捕
指名終了
1位は渡会選手を3球団競合の中獲得し歓喜しましたね。来季の一軍レギュラーを狙える選手だと思います。
主力投手が大量に抜けるため即戦力投手の追加が必要でしたが、2位の松本選手と5位の石田選手に期待かなと思います。2人はやや少ない印象ですが、既存の選手の奮起に期待したいのかなと思います。
また、今季苦しんだショートと外野手はしっかりと確保しました。6位の井上選手は渡会選手がもしかしたら外野手をやらない可能性もあるので保険的にも大きいと思います。
育成では野手は強打者タイプ、投手は将来性の高い選手を指名しました。育成5位で捕手も指名し戸柱選手がFAした時にも数が少なくならないようにしています。
3位の武田選手、育成2位の清水選手は投手、野手どちらでいくのかはたまた二刀流に挑戦するのか見どころです。
ソフトバンク
1位 武内 夏暉 (国学院大 投
1位 前田 悠伍 (大阪桐蔭高) 投
2位 岩井 俊介 (名城大) 投
3位 広瀬 隆太 (慶大) 内
4位 村田 賢一 (明大) 投
5位 沢柳 亮太郎 (ロキテクノ富山) 投
6位 大山 凌 (東日本国際大) 投
7位 藤田 悠太郎 (福岡大大濠高) 捕
指名終了
育成1位 大泉 周也 (BC福島) 外
育成2位 宮里 優吾 (東農大) 投
育成3位 佐倉 侠史朗 (九州国際大付高) 内
育成4位 中沢 恒貴 (八戸学院光星高) 内
育成5位 星野 恒太朗 (駒大) 投
育成6位 藤原 大翔 (飯塚高) 投
育成7位 藤田 淳平 (四国IL徳島) 投
育成8位 長水 啓真 (京都国際高) 投
指名終了
1位では武内選手を外したものの高卒No1投手の前田選手を獲得できました。その後、岩井選手、村田選手、大山選手と制球力の高い選手を指名してきました。ソフトバンクはどちらかというと球速を求めていく球団だったので方針の転換があったのかもしれませんね。
近年指名は多くあるものの苦戦気味の右のスラッガー候補として廣瀬選手にも注目したいです。
育成はいつも通り大量指名しましたが、佐倉選手や中澤選手など甲子園で活躍した大物も指名していますね。育成は1位の大泉選手は早い段階で支配下昇格もあるかもしれません。
前田選手というトッププロスペクトを指名しながら即戦力投手を確保でき満足のいくドラフトだと思います。
巨人
1位 西舘 勇陽 (中大) 投
2位 森田 駿哉 (HONDA鈴鹿) 投
3位 佐々木 俊輔 (日立製作所) 外
4位 泉口 友汰 (NTT西日本) 内
5位 又木 鉄平 (日本生命) 投
指名終了
育成1位 三浦 克也 (東京国際大) 投
育成2位 村山 源 (鹿屋中央高) 内
育成3位 宇都宮 葵星 (四国IL愛媛) 内
育成4位 田上 優弥 (日大藤沢高) 内
育成5位 園田 純規 (福岡工大城東高) 投
育成6位 千葉 隆広 (旭川明成高) 投
育成7位 平山 功太 (BSL千葉) 投
指名終了
1位は西舘選手を2球団競合の末獲得しました。OBである阿部新監督は最初に大仕事をしましたね。
2位以降では全員社会人選手を指名と割と独自路線でいったのかなと思います。ただ、指名された面々はどれも実力のある選手ばかりですのでそれほど驚きはしません。この選手たちがハマってくれば来季の優勝も見えてくると思います。
育成1位の三浦選手は昨年の松井選手のように即支配下も狙える選手だと思います。
個人的には捕手の追加がなかったのが意外です。
楽天
順位 選手名 所属 守備
1位 ×常広 羽也斗 青学大 投
1位 ×前田 悠伍 大阪桐蔭高 投
1位 古謝 樹 (桐蔭横浜大) 投
2位 坂井 陽翔 (滝川二高) 投
3位 日当 直喜 (東海大菅生高) 投
4位 ワォーターズ 璃海 (ウェルネス沖縄高) 内
5位 松田 啄磨 (大産大) 投
6位 中島 大輔 (青学大) 外
7位 大内 誠弥 (日本ウェルネス宮城高) 投
8位 青野 拓海 (氷見高) 内
指名終了
1位は2回外したものの大卒の実力派左腕の古謝投手が指名できてよかったと思います。個人的には先発だと思いますが、松井選手のメジャー挑戦の報道もありもしかしたら守護神起用もあるかもしれません。
2位以降で将来性の高い高卒選手中心に指名したのにはしびれました。5位の松田選手も将来性の重視の指名だと思うので、即戦力期待で言うと古謝選手以外は外野手の中島選手くらいかなと思います。
ちなみに楽天は12球団で唯一育成での指名がありませんでした。1人、2人くらいはとってもよかったと思いますが、面倒を見切れないのならば選手のためにならないので指名なしでもいいと思います。
ヤクルト
1位 ×武内 夏暉 (国学院大) 投
1位 西舘 昂汰 (専大) 投
2位 松本 健吾 (トヨタ自動車) 投
3位 石原 勇輝 (明大) 投
4位 鈴木 叶 (常葉大菊川高) 捕
5位 伊藤 琉偉 (BC新潟) 内
指名終了
育成1位 高橋 翔聖 (鴬歌工商高) 投
育成2位 高野 颯太 (三刀屋高) 内
指名終了
ヤクルトは武内選手を3球団競合で外しましたが、即戦力期待の西舘選手を獲得できました。将来性も高くここからの伸びしろも期待できると思います。
その後2位、3位で即戦力投手を獲得できたのは大きいですね。松本選手を先発として石原選手は左のリリーフとしてヤクルトの弱点を補ってくれると思います。
4位で打撃型の捕手、5位で二遊間候補の内野手と補強ポイントにそったいい指名が出来ています。
個人的に指名予想していた高野選手は育成での指名でしたね。
西武
1位 武内 夏暉 (国学院大) 投
2位 上田 大河 (大商大) 投
3位 杉山 遥希 (横浜高) 投
4位 成田 晴風 (弘前工高) 投
5位 宮沢 太成 (四国IL徳島) 投
6位 村田 怜音 (皇学館大) 内
7位 糸川 亮太 (ENEOS) 投
指名終了
育成1位 シンクレア ジョセフ 孝ノ助 (四国IL徳島) 投
育成2位 谷口 朝陽 (四国IL徳島) 内
育成3位 川下 将勲 (函館大有斗高) 投
育成4位 金子 功児 (BC埼玉) 内
育成5位 木瀬 翔太 (北嵯峨高) 投
育成6位 奥村 光一 (BC群馬) 外
指名終了
西武は武内選手を3球団競合の末獲得し2位で即戦力投手の上田選手と上位は即戦力投手で固めました。1位竹内、2位上田のパンチラインは凄いですね。
ここで即戦力投手を指名できたので3位以降で将来性の高い選手に行きやすくなりました。
投手の数が足りていなかったので投手中心になると思っていましたが、7人中6人投手と思い切って投手に振ってきたと思います。
来季から三軍制を導入するということで育成選手も多めの指名でした。
中日
1位 草加 勝 (亜大) 投
2位 津田 啓史 (三菱重工EAST) 内
3位 辻本 倫太郎 (仙台大) 内
4位 福田 幸之介 (履正社高) 投
5位 土生 翔太 (BC茨城) 投
6位 加藤 竜馬 (東邦ガス) 投
指名終了
育成1位 日渡 騰輝 (BC茨城) 捕
育成2位 菊田 翔友 (四国IL愛媛) 投
育成3位 尾田 剛樹 (BC栃木) 外
育成4位 川上 理偉 (KAL大分) 内
指名終了
中日は1位で渡会選手を3球団競合で外したものの草加選手を指名できたのは大きかったと思います。
2位、3位で二遊間にいったのはチーム事情の部分が大きいですね。
その後は投壊気味の二軍を立て直すべく投手を中心に指名しました。ただ、育成合わせて投手5人は少ない印象です。
個人的にはスラッガー候補豊作年だったので指名があってもよかったとかなと思います。
日本ハム
1位 西舘 勇陽 (中大) 投
1位 前田 悠伍 (大阪桐蔭高) 投
1位 細野 晴希 (東洋大) 投
2位 進藤 勇也 (上武大) 捕
3位 宮崎 一樹 (山梨学院大) 外
4位 明瀬 諒介 (鹿児島城西高) 内
5位 星野 ひので (前橋工高) 外
指名終了
育成1位 浜田 泰希 (京都国際高) 内
育成2位 平田 大樹 (瀬田工高) 外
育成3位 加藤 大和 (帝京大可児高) 投
指名終了
日本ハムは西舘選手、前田選手を外したものの最速158㎞左腕の細野選手を獲得できたのはよかったと思います。
2位で捕手の進藤選手を指名したのは意外でした。というのも既に日本ハムには12球団最多の8人の捕手が支配下にいるのでマルティネス選手、郡司選手、古川選手、郡選手あたりのコンバートがあるのかもしれません。
3位でセンターを守れる宮崎選手の獲得は大きいですね。
4位以降で将来性のある高卒選手を指名しました。
全体的にポテンシャルの高い選手が多く日本ハムらしいドラフトだと思います。
まとめ
全体的に豊作と言われた大卒投手と高校生スラッガーが苦戦しましたね。大卒投手だと平成国際の冨士選手、法政の尾崎選手、明治の蒔田選手、九州共立の木村選手、立命館の谷脇選手など高卒スラッガーだと広陵の真鍋選手、履正社の森田選手など有力選手が指名されませんでした。九州国際大付属の佐倉選手も育成での指名に留まりました。
その中で社会人、独立リーグの選手の躍進がありました。特に2位で独立リーグの大谷選手、椎葉選手が連続で指名されたのが最大のハイライトでした。
皆さんも今回のドラフトは楽しめたでしょうか、指名された選手の今後の活躍に期待しましょう!!