侍ジャパン応援企画~球種割合から見る山本由伸選手の特徴~

何はともあれ野球推しです。

 

 今回は侍ジャパン応援企画ということで、侍ジャパンの投手陣の各選手の武器をデータを基に分析して、頼れる投手陣の特徴を知ろうという企画です。具体的には各選手の投球別球種割合と球種別被打率を基に、投球別球種割合はバッテリー間でのその球種への信頼度、球種別被打率は打者からの打ちにくさと捉えて分析したいと思います。また、それ以外の特筆すべきデータも合わせて見ていきたいと思います。データはデータで楽しむプロ野球さんのデータを使用させて頂きました。

今回は日本球界のエース山本由伸選手です!!

 

 

基本情報

山本由伸(24歳)右投 ドラフト4位、来季プロ7年目

一軍成績:試合26、回193、防御率1.68、勝15、完投4、三振205

 

 史上初の2年連続投手4冠を手にした山本選手は数字を見ても素晴らしい成績が並んでいます。193回を投げ防御率1.68は本当に異次元の数字です。数字も素晴らしいですが、山本選手は勝負どころで必ず抑えてくれるイメージがありますね。間違いなく日本球界のエースだと思います。

 

 

投球フォームの特徴

 山本選手はノーワインドアップから足をあまり上げずにクイック気味にオーバースローで投げ込むフォームです。今季からこのクイックフォームに改良しました。腕の振りは今流行りのアーム投法で、肩への負担は大きいですが肘への負担は少ない投げ方です。

 

 

球種別分析

       投球別球種割合   球種別被打率    空振り率    見逃し率

ストレート    42.1%       .233       8.74%     18.6%

フォーク     29.8%       .152       25.1%     9.00%

カーブ      17.1%       .141       10.5%     25.2%

カット      7.73%       .320       10.7%     15.1%

スライダー    2.51%       .290       15.1%     2.74%

シュート     0.79%       .000       8.7%      8.7%

 

 最初にも言いましたが、投球別球種割合はバッテリーのその球種への信頼度、球種別被打率は打者からの打ちにくさを表していると解釈して分析したいと思います。

 

ストレート

まず投球の主体となるストレートですが、ストレートが40%を超えているのは本格派投手の特徴ですね。また、見逃し率が高いのはそれだけ際どいところに投げられている証拠だと言えそうですね。被打率も250以下と低いですし、どんな状況でも安心して投げ込める球種だと思います。

 

フォーク

 変化球では脅威の被打率1割台を記録している球種が2つもあります。フォークは投球割合が30%程とバッテリー間での信頼度の高さが伺えます。山本選手のフォークは変化量が大きいのではなく、球速が速く鋭く落ちるため打者からはストレートに見えやすい特徴があります。実際に被打率、空振り率共に驚異的な数字を示していますね。投球割合が高ければそれだけ打者も慣れやすいので、投球割合と被打率を両立できてるのは本当に凄いです。フォークはボールゾーンに投げ込むことが多い球種なので被打率は低くなりやすい球種ですが、とは言え被打率はかなり低いのでそれだけ失投が少ないのだと思います。山本選手の決め球の1つですね。

 

カーブ

 もう1つ武器となる球種がこのカーブです。投球割合は3番目に多く被打率は141とかなり低いですね。特筆すべきは見逃し率の高さで他の球種と比べても圧倒的に高いです。カーブはリリースした瞬間に球種がバレる球種ですが、それでもこの見逃し率ということはそれだけ凄いことですしカーブだと分かった瞬間に諦めているかもしれませんね。このレベルの球種が第2球種になっていることが山本選手の凄さだと言えると思います。

 

カットボール

 山本選手のカットボールは球速が速く鋭く変化する球種です。右打者のアウトコース、左打者のインコースに投げ込むことがメインのカットですが、被打率が山本選手の球種の中では高い球種ですね。投球割合が少なくなっているのも被打率が高いからだと思います。カットは打たせて取る球種なので被打率が上がってしまうのはしょうがない気もします。ただ、山本選手レベルになると使用の優先順位は下がりそうです。

 

その他の球種

 スライダーは右打者への使用がメインですね。空振り率も高いので使えないこともないですがフォークがあるので使用の優先度は下がりますね。投球割合から見てもアクセント程度です。シュートはほぼ投げませんね。1試合に1球投げるか投げないかの割合です。他の球種が厳しい時に投げるくらいだと思います。

 

 

カウント別球種割合

 カウント別のデータは棒グラフであって詳細な数字はわからなかったのでこちらに載せることはできませんでした。すみません。

 山本選手はカウントごとに球種割合が変わることがほぼないのが凄いですね。早いカウントだとカットの割合が少し増えるくらいです。全ての球種のレベルが高く全ての球種を決め球で使える山本選手の凄さがわかります。

 

 

その他のデータ

 特筆すべき点は、被本塁打の数です。2022年の被本塁打は6本とかなり少ないですが、そのうち4本がソロ本塁打がでした。本塁打を打たれても傷が浅くすむのが山本選手の凄いところです。ピンチの場面でギアチェンジする姿が印象的ですが、ギアチェンジ後はほぼ打たれてないのを見ると、ペース配分が上手く長いイニングを投げられるのだと思います。

 

 

まとめ

 山本選手は速い球速帯から速く鋭く変化させて打者を打ち取る投手ですね。特に本格派の代名詞であるストレート、フォークだけでなくカーブが物凄く優秀な球種ですね。マークしなければいけない球種が単純に増えるので打ち返すことが本当に難しい投手です。2年連続4冠も頷ける数字ですね。侍ジャパンでも先発での活躍が予想されていますが、山本選手なら問題なくこなしてくれると思います。皆で応援しましょう!!