何はともあれ野球推しです。
今回は侍ジャパン応援企画ということで、侍ジャパンの投手陣の各選手の武器をデータを基に分析して、頼れる投手陣の特徴を知ろうという企画です。具体的には各選手の投球別球種割合と球種別被打率を基に、投球別球種割合はバッテリー間でのその球種への信頼度、球種別被打率は打者からの打ちにくさと捉えて分析したいと思います。また、それ以外の特筆すべきデータも合わせて見ていきたいと思います。データはデータで楽しむプロ野球さんのデータを使用させて頂きました。
今回は若き巨人のエース戸郷選手です！！
基本情報
戸郷 翔征（22歳）右投 ドラフト6位、来季プロ5年目
一軍成績：試合25、回171.2、防御率2.62、勝12、完投3、三振154
戸郷選手はプロ2年目から2年連続で9勝をマークし、プロ4年目の2022年に遂に二桁勝利を達成しました。一年間ローテを守り切り防御率2.62と安定していました。奪三振王のタイトルも獲得し、名実ともに巨人のエースとなりましたね。
投球フォームの特徴
戸郷選手はノーワインドアップからスリークォーター気味の独特な角度から投げるフォームです。ロングアームで投げるのでこの独特な角度が生み出せているのかもしれませんね。どの球種でも見たことのない軌道で投げることができます。
球種別分析
投球別球種割合 球種別被打率 空振り率 見逃し率
ストレート 52.2% .238 6.62% 17.5%
フォーク 25.9％ .182 24.6% 3.98%
スライダー 15.1% .329 10.2% 20.6%
カーブ 6.70% .321 7.45% 26.6%
最初にも言いましたが、投球別球種割合はバッテリーのその球種への信頼度、球種別被打率は打者からの打ちにくさを表していると解釈して分析したいと思います。
ストレート
戸郷選手のストレートは平均で150㎞前後と物凄く速いわけではありませんが、独特な角度とキッチリとコーナーを投げ分けられる制球力があるので被打率は低く抑えられています。失投が少ないことから採用率も高くなっているのでしょうね。武器と言える球種です。
フォーク
戸郷選手の決め球がこのフォークですね。被打率、空振り率ともに優秀な数値をしています。戸郷選手のフォークは落差が大きく空振りの取れる球種です。コントロールもいいのでほとんどがボールゾーンに落とすことができています。ストライクゾーンにあまりボールがいかないので見逃し率が低くなっているのだと思いますね。投球割合も高いことから信頼度の高さが伺えます。
スライダー
戸郷選手のもう1つの武器がスライダーです。戸郷選手のスライダー縦成分の割合が多く縦スライダーのような感じで変化します。変化量も大きくこちらはフォークと違ってストライクゾーンに入れることができる球種です。ストライクゾーンで勝負することが多いせいか被打率と空振り率はさほど良くないですね。投球割合が高いのも影響しているのかもしれません。ただ、見逃し率は他の投手のスライダーよりも高いので打者はスイングをかけづらい球種なのでしょう。
カーブ
戸郷選手のカーブは変化量が大きく高い見逃し率を示している球種ですが、回転数が少ないのか被打率は高くなっています。投球割合的にも1試合に7～8球くらい投げるので少し不安の残る球種ですね。さらなるレベルアップのために改善したい球種だと思います。
カウント別投球割合
カウント別のデータは棒グラフであって詳細な数字はわからなかったのでこちらに載せることはできませんでした。すみません。
具体的な数字はないので見た目での判断にはなりますが、初球はストレートの割合が高いですね。2球目からは他の球種の割合が多くなります。特に追い込むまではスライダーの割合が増えていますね。カウント球で使いたい球種なのでしょう。
決め球としてはフォークを選ぶことが多いです。ただ、ストレートとスライダーも一定数投げ込むので打者は絞りづらいと思います。
その他のデータ
戸郷選手の武器はスタミナ面での強さですよね。3年連続1年間ローテを守り続け、去年の消費イニングは山本選手、森下選手、高橋光成選手に次いで4番目に多いです。それだけ安定して投げることができているのだと思います。
まとめ
戸郷選手は変則なフォームが特徴ですが投げている球種割合を見ると典型的な本格派投手ですね。変則型と本格派のハイブリッドと言えると思います。1つ1つの球種の変化量も大きいので奪三振が取れるのだと思いますね。戸郷選手の独自のスタイルを極めて日本を代表する投手に成長して欲しいです。
