各球団、今シーズンの補強採点2023~北海道日本ハムファイターズ編~

 

何はともあれ野球推しです。

 

 

 今回は今季の補強はどのくらい上手くいったのか、各球団各選手ごとにS~Eの6段階で評価をしたいと思います。評価の明確な基準はなく主の独断と偏見で評価することをご承知おきください。各評価のイメージは以下の通りです。

 

S(補強大成功!!期待以上の大活躍!!!)

A(補強成功!!年俸以上の活躍!!)

B(戦力化に成功!!年俸分の活躍はできた!!) 

C(ある程度の活躍はできたか!)

D(期待値よりは低いが最低限の活躍)

E(活躍ならず)

 

 補強には必ずお金が必要ですので、その費用に見合う活躍をしたかどうかが今回の評価基準の大本になっています。外国人選手に関しては残留で契約したこと自体が補強だと思うので、新加入の選手だけでなく以前から在籍していた選手も評価対象にしています。また、ドラフトで加入したルーキー達は必ずしも即戦力ということではないと思うので振り返りはしますが、評価はしませんので皆さんで評価を考えて欲しいと思います。

※成績は全て2023年の成績です。

 

 

今回はパリーグ6位の北海道日本ハムファイターズです!!!

 

 

目次

  1. ドラフト指名一覧
  2. 日本人選手の評価
  3. 外国人選手の評価
  4. まとめ

 

 

 

 

ドラフト指名選手一覧

1位:矢澤宏太 (日本体育大) 投手・外野手

一軍投手:試2、回2、防0.00、勝0、振3
一軍野手:試37、率177、安17、本1、打1、得13、盗2、O495
二軍投手:試5、回6、防7.50、勝1、振5
二軍野手:試32、率232、安19、本2、打3、得13、盗3、O710

 1位の矢澤選手は投打で注目された大谷選手以来の二刀流での活躍を目指す選手です。今季は投手、野手共に苦しんだ印象ですね。特に野手は天才的なバッティングセンスに定評がありレギュラー奪取が期待されていただけに残念です。人とは違うことをしているので難しい立場だと思いますが、本人の意思ならば両方一流になってほしいです。

 

2位:金村尚真 (富士大) 投手

一軍:試4、回25、防1.80、勝2、振23
二軍:試7、回30、防3.00、勝2、振32

 2位の金村選手は完成度が高く1位指名もあると言われていた本格派右腕です。今季は春季キャンプからアピールを続け開幕ローテ入りを掴むと一軍で4試合に登板し防御率1点台と抜群の安定感を見せました。それだけにケガでの長期離脱がチームとしても本人としても痛いですね。終盤には復帰し二軍で投げられているので来季は先発ローテを守って欲しいです。

 

3位:加藤豪将 (メッツ) 内野手

一軍:試62、率210、安42、本6、打16、得18、盗3、O614
二軍:試16、率302、安16、本0、打2、得4、盗0、O742

 3位の加藤選手はアメリカでメジャー契約までこぎつけた実績を持つ米国で育った日本人選手です。日本国籍のためドラフト経由で加入する必要がありました。今季は固まっていないセカンドのレギュラー候補として期待されましたが、開幕前にケガでの離脱もあり一軍では62試合の出場に留まりました。6本塁打とパンチ力を見せましたが、打率210と確実性に課題を残したと思います。来季はレギュラー奪取を期待したいです。

 

4位:安西叶翔 (常葉大菊川高) 投手 

一軍:なし
二軍:試3、回3、防3.00、勝0、振1

 4位の安西選手は高身長のサイドハンド気味の選手でポテンシャルの高い高卒投手です。今季は高卒ルーキーということもあり体づくりがメインでした。終盤には二軍デビューも果たし順調だと思います。日本ハムダルビッシュ選手、大谷選手など高身長右腕の育成に成功しているので安西選手も大成して欲しいです。

 

5位:奈良間大己 (立正大) 内野手

一軍:試65、率243、安44、本2、打15、得20、盗2、O650
二軍:試51、率333、安57、本2、打11、得24、盗5、O848

 5位の奈良間選手は高校時代から年代別の日本代表を経験するなど第一線で活躍していた選手です。今季は二軍で打率333、OPS848と好成績を残すと後半から一軍でショートのレギュラーとして存在感を示しました。来季はレギュラー奪取のために打撃、守備両方で確実性を向上させたいです。

 

6位:宮内春輝 (日本製紙石巻) 投手

一軍:試15、回16.2、防6.48、勝1、H1、振18
二軍:試26、回36.1、防2.48、勝2、S3、振41

 宮内選手は大卒社会人のオールドルーキーで右のサイドハンドとして中継ぎの即戦力として期待された選手です。今季は二軍で防御率2点台と好成績を残し一軍デビューを果たしましたが、一軍では防御率6点台と結果を残すことが出来ませんでした。また、今オフに手術を受けた影響で育成契約に移行しています。来季はリハビリに専念し万全で投げられる状態になって欲しいです。

 

 

日本人新加入選手

伏見寅威(オリックス、FA)年俸:1億 B 

一軍:試89、率201、安46、本3、打12、得13、盗0、O503
二軍:なし

 伏見選手はオリックスの正捕手格としてリーグ2連覇に貢献していた選手です。今季からFAで日本ハムに加入していました。今季はチームの正捕手格として89試合に出場し巧みなリードで投手陣を支えました。打撃成績はそこまで高くありませんが数字に表れない貢献度は大きいですね。ただ、高年俸ということもあるのでB評価としました。

 

松岡洸希(西武、現役ドラフト)年俸:600万 D

一軍:なし
二軍:試23、回86、防4.81、勝2、振64

 松岡選手は西武から現役ドラフト一期生として加入した選手です。今季で23歳とまだ伸びしろの大きい選手ですね。今季は二軍で先発に挑戦し86回を消費しました。防御率4点台だったため一軍での登板機会はありませんでしたが、多くの経験を積めたと思います。低年俸ということもあり二軍での登板を考慮しD評価としました。

 

田中正義(ソフトバンク人的補償)年俸:1200万 S 

一軍:試47、回46.1、防3.50、勝2、H10、S25、振46
二軍:試1、回7、防0.00、勝0、振4

 田中選手は5球団競合でソフトバンクに加入し高い期待を受けていた選手ですが、ケガ離脱が多くこれまで一軍での実績が少ない選手でした。昨年のオフにFAで移籍した近藤選手の人的補償として加入しました。今季は春季キャンプからアピールを続け開幕一軍を掴むとチームの信頼を勝ち取り守護神を任されるまでに成長しました。今季初勝利ながら25セーブを挙げるなど覚醒と言ってもいいシーズンだったと思います。低年俸ということもあり文句なしのS評価です。

 

齋藤友貴哉(阪神、トレード)年俸:1700万 E 

一軍:なし
二軍:なし

 齋藤選手はMAX161㎞の速球を武器に抑える速球派の中継ぎ投手で昨年のオフにトレードで阪神から加入しました。ただ、開幕前に肘をケガするとその後トミージョン手術を受けたためシーズン中の復帰は絶望的となりました。今季の登板がないため必然的にE評価となってしまいますね。この悔しさを糧に来季以降の活躍に期待したいです。

 

江越大賀(阪神、トレード)年俸:1900万 A 

一軍:試100、率180、安27、本5、打13、得17、盗9、O577
二軍:試3、率455、安5、本1、打6、得4、盗0、O12.27

 江越選手は抜群の身体能力を持つ外野手で昨年のオフにトレードで阪神から加入しました。今季は高い守備力を新庄監督に認められ一軍でキャリアハイとなる100試合に出場しました。5本塁打、9盗塁と自身の武器は見せられたと思います。来季以降レギュラー奪取のために確実性を高めることが必要となってきます。今季に限ると外野手にケガ人が出たりと苦しんだ中で江越選手の存在が大きかったため低年俸ということもありA評価としました。

 

齋藤綱記 (オリックス、トレード)年俸:1200万 D 

一軍:試4、回3.1、防10.80、勝1、H1、振3
二軍:試15、回19、防2.84、勝0、S1、振19

 齋藤選手はオリックスの分厚い中継ぎ陣の中で埋もれていた中継ぎ左腕で昨年のオフにトレードで加入していました。今季は例年通り二軍で好成績を残しましたが一軍では苦しみました。ただ、その二軍での投球が評価されシーズン途中に中日にトレードで移籍しています。1年で2度トレードがあるというのは異例ですね。一軍で活躍したとは言い難いですが、トレード要員として貢献してくれたためD評価としました。

 

山田遥楓(西武、トレード)年俸:1200万 D 

一軍:試29、率268、安11、本3、打1、得1、盗0、O665
二軍:試12、率400、安14、本3、打3、得6、盗0、O11.54

 山田選手は西武で主にベンチ要員として活躍していた内野全ポジションを守れるユーティリティープレイヤーです。昨年のオフにトレードで日本ハムに移籍しています。今季は春季キャンプで腰の手術を受けた影響で一軍、二軍共に少ない出場数に留まりました。少ない出場機会ながら打撃成績はいいですね。ただ、今オフに退団となってしまいました。出場機会が少なかったこともありD評価としました。来季は育成で楽天に加入するようですが、右耳にハンディキャップを背負う選手で個人的に応援していた選手なので楽天で花開いて欲しいです。

 

福田光輝(ロッテ、トレード)年俸:800万 D 

一軍:試24、率175、安10、本2、打7、得8、盗0、O575
二軍:試64、率255、安52、本5、打31、得30、盗1、O723

 福田選手はシェアな打撃がウリの内野手で昨年のオフにトレードでロッテから加入しました。今季は二軍でレギュラー格として出場しOPS723と好成績を残しました。二軍では内野全ポジションで出場していますね。一軍でも2本塁打を放つなどパンチ力を見せました。ただ、一軍での成績的にもC評価が妥当かなと思います。来季の活躍に期待したいです。

 

山本拓実(中日、トレード)年俸:1350万 B 

一軍:試26、回24、防1.50、勝0、H3、振19
二軍:試1、回1、防0.00、勝0、振2

 山本選手は23歳と若手ながら中日で頭角を現していた中継ぎ右腕で今季のシーズン途中にトレードで加入しました。加入後は一軍で26試合に登板し防御率1点台と苦しむ中継ぎ陣を支えたと思います。低年俸、シーズン途中の加入ということを考慮しB評価としました。来季以降に一軍の主力投手になっていくことが期待されます。

 

郡司裕也(中日、トレード)年俸:975万 A 

一軍:試55、率254、安43、本3、打19、得15、盗2、O650
二軍:試5、率400、安6、本0、打1、得3、盗0、O1.038

 郡司選手はドラフト4位で中日に加入しましたが中々頭角を現すことが出来ず今シーズン途中にトレードで移籍した捕手です。ただ、近年は二軍で好成績を残すようになっていました。加入後は打撃好調でスタメンで起用される機会が多くなっていました。捕手ながら打撃が認められファーストやDHでの出場が多かったですね。後半戦は打線の中で期待できる選手の1人でした。低年俸ということもありA評価としました。

 

 

外国人選手

ロドリゲス(来日6年目)年俸:1億2000万 D 

一軍:試37、回36.1、防5.09、勝1、H13、振20
二軍:試7、回8.1、防8.64、勝0、振7

 ロドリゲス選手は一軍で安定した成績を残していた在籍年数の長い外国人右腕です。ただ、今季は奮わず来日後2番目の多さとなる37試合に登板しましたが防御率5点台と不振に陥りました。クイックが苦手なところを突かれる場面も目立ってしまいました。高年俸ということもありD評価としました。

 

メネズ(来日2年目)年俸:9000万 D 

一軍:試12、回25.2、防3.16、勝0、振19
二軍:試3、回7.1、防25.77、勝0、振6

 メネズ選手は昨年のシーズン途中に加入し来季への期待を抱かせたことで契約延長していた選手です。今季はオープン戦で結果を残し勝ちパの一角としてシーズンを迎えましたが、開幕後はそこまでの安定感はなく先発陣のケガ離脱が続出したこともありシーズン途中に先発に転向しました。転向後は一軍で4試合に先発しましたがクイックやコントロールに課題を残しました。その後二軍で打ち込まれたこともあり6/30付けでチームを退団となってしまいました。成績的にはそこまで良くないですが、不遇な立場や起用法だったこともありD評価としました。

 

ポンセ(来日2年目)年俸:1億8000万 D 

一軍:試10、回51.2、防3.66、勝4、振43
二軍:試4、回16.2、防5.40、勝1、振9

 ポンセ選手は昨年から先発投手として加入した選手で、昨シーズンにノーヒットノーランを達成したこともあり今季は先発の核として期待された選手です。ただ、今季は開幕早々にケガ離脱したこともあり一軍で10試合の登板に留まりました。防御率3点台ですが、防御率ほどの安定感はなかった印象です。高年俸ということもありD評価としました。

 

ガント(来日2年目)年俸:5000万 E

一軍:なし
二軍:試3、回9.2、防6.52、勝0、振11

 ガント選手はメジャーで64試合に登板したシーズンもあるなどメジャーでの実績が豊富で昨年から2億4000万という高年俸で加入していた選手です。ただ、昨シーズンはケガもあり一軍、二軍とも登板がありませんでした。今季は大幅減俸で残留していましたが再びケガで離脱してしまい6/30付けで退団となってしまいました。出場機会がないためE評価としました。

 

マーベル(来日1年目)年俸:2500万 B 

一軍:試8、回21.2、防2.49、勝2、H2、振12
二軍:試6、回17.1、防6.23、勝0、振5

 マーベル選手は苦しむ中継ぎ陣の層を厚くする存在としてシーズン途中に加入した選手です。加入後は一軍で8試合に登板し防御率2点台と来季以降にも期待できる内容だったと思います。低年俸ということもありD評価としました。

 

マルティネス(来日4年目)年俸:8000万 A 

軍:試119、率246、安95、本15、打66、得39、盗0、O763
二軍:なし

 マルティネス選手は中日で3年間活躍した打撃売りの選手で外国人として珍しい捕手です。今季は課題であるケガも少なく一軍で119試合に出場し66打点、OPS763と打線の中軸として素晴らしい働きを見せました。捕手での出場機会もありキューバ政府の意向も反映していますね。ケガなく1年やれればこれくらいの成績を残してくれることもわかりました。年俸も高くないためA評価としました。

 

アルカンタラ(来日2年目)年俸:1億3000万 E

一軍:試41、率203、安23、本4、打10、得14、盗1、O625
二軍:試42、率240、安37、本10、打21、得24、盗3、O776

 アルカンタラ選手は内外野守れるユーティリティー性と昨シーズン14本塁打を放ったパンチ力を評価されアップ評価で残留していた選手です。ただ、今シーズン不振に苦しみ一軍での出場は41試合に留まりました。一軍でも4本塁打と昨年から半分以下に減らしています。高年俸ということもありD評価としました。

 

ハンソン(来日1年目)年俸:1500万 C

一軍:試39、率144、安13、本4、打9、得9、盗2、O499
二軍:試25、率238、安20、本1、打6、得8、盗1、O654

 ハンソン選手は開幕から二遊間候補の選手が軒並み苦しんでいたこともあり、内野全ポジションを守れるユーティリティ性を評価されシーズン途中独立リーグから加入した選手です。一軍では代打中心に出場し少なく出場機会ながら4本塁打とパンチ力を見せました。ただ、打率144と確実性に課題を残しましたね。低年俸ということもありC評価としました。

 

王 柏融(来日5年目)年俸:1500万 D

一軍:試20、率238、安10、本1、打5、得5、盗0、O646
二軍:試56、率218、安38、本7、打19、得25、盗0、O705

 王選手は台湾の至宝として活躍が期待されていた選手です。今季は育成契約でシーズンを迎えましたが二軍でOPS705とまずまずの成績を残し7月末の補強期限ギリギリで支配下昇格を勝ち取りました。ただ、一軍では結果を残すことが出来ませんでしたね。低年俸ということもありD評価としました。

 

 

まとめ

 日本ハムは12球団最多の7選手をトレードで獲得するなど積極的な補強を見せた球団ですね。その中でも伏見選手や山本選手など期待通りの活躍を見せた選手や江越選手、田中選手、郡司選手など想像以上の活躍を見せた選手も複数人いました。ただ、計9人いた支配下の外国人選手で大きく活躍したのがマルティネス選手のみと外国人補強にはかなり苦しんだ印象です。今オフも12球団でトップクラスとなる補強を見せているので来季の台風の目になりそうです。

 

 

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